3月末にあるヴイアラの配信ライブに向けて募集されたデジタルのぼり*1
◤※再掲※ファンメイド商品販売決定!!◢
— vα-liv公式📣ヴイアラ (@valiv_official) 2024年1月15日
📷 #ヴイアラ 初のオンラインLIVE
候補生のLIVEを盛り上げる
のぼり&スタンプを募集!!
皆様のデザインが当日の配信を彩ります!
販売開始にさきがけ、のぼりの募集要項を公開!
たくさんのご応募お待ちしております!
▼募集要項https://t.co/DnlbPBMv58 pic.twitter.com/NKXNUSBCAo
に向けて、こんな絵を描きました。
図工・美術の授業以外では絵を描いたことなんてありませんでしたが、描くと決めたので描いた。描きました。
まあ友人に絵を描いたことがない状態から突然、物理フラスタを数か月かけて絵も含め全て自前で用意して単独で出してしまった男が存在するので、絵って全く描いたことない状態からでも覚悟が決まれば描けるもんなんだなぁ、とか思ってたんですがまさか自分もそれになるとは。
時系列的な話も交えながら、どうやって描くに至ったかを記録に残そうと思います。
板タブを買うまで
デジタルのぼりの企画が発表されたのが1/14のグッズ販促配信だったんですが、その時点では自分単独で出したいとは思いつつも、 それがまさか絵まで描いて出そうことになるとはゆめにも思っていませんでした。
シラスさんのBOOKOFFパロディを見てコストコパロディを作ってみたりしたはいいものの、コストコのロゴって白背景に赤と藍とだいぶシンプルなので遊ぶ余地もあまりなく、本当にこれを入稿するのか…? と決意しきれないまま1/27まで日が過ぎ。
1/27にはアニメイト池袋本店でのトークショーがありました。
その後に友人と鳥貴族で少しだけ*2酒を飲み、20時半の公式chでの生配信*3のために解散、帰途へ…と思いきや、そこはほろ酔い。
帰りの電車のなかで突然「異次元フェスのときは物理のぼりだったから4961px X 14331pxとかいうサイズの大きな画像を要求されたから二の足踏んだけど、今回縦3000pxちょっとくらいだからそれくらいならごまかしも効くのでは?」との発想に至り、 「それならペンタブ買おう」とアクセルを踏み、 その場でヨドバシAkibaへの電車に乗り換えつつ「まあペンタブならWacomやろ」と調べ、 Intuos(有線)のMサイズを買うことに決め、ヨドバシAkibaに行き、即購入して即帰宅。 酒に酔った勢いでポンと出せるのって2万くらいですよね。
下記の投稿がその辺り。
突然スイッチが入ったのでアクセルを踏むなどした
— フサギコ (@fusagiko) 2024年1月27日
いや、これ設備投資だから
— フサギコ (@fusagiko) 2024年1月27日
どんな絵を描くか
どのような絵を描くか決めるにあたってまず何よりも、
自分は初心者であることを素直に認めてそれに合わせた目標を設定しよう、なぜならば本当にまともに絵を描くのは初めてだし、なにより1週間しかない
と決め、下記のような点も考慮した
- 自分は絵を描いたことがないのだから、圧倒的にハードルを下げよう
- 誰が何をしているのかさえ伝わればいい
- というかこのタイミングで俺がのぼりに描くなら宇宙以外に解釈する人居らんやろ
- 顔が描ける気がしない
- なら顔が見えない構図にすればいいじゃない
- 背景も描ける気がしない
- ならほぼ描く必要がない状況設定にすればいい
結果、
宇宙が夜空に向かって手を伸ばしている
構図に決定。
1枚目
圧倒的にハードルを下げた結果、「誰が何をしているのか一応わかるレベルになったらその時点で一旦完成として、後続をまた別途描くことによって徐々に慣れつつクオリティを上げよう」と決めました。
そして、Intuos(板タブ)にライセンスが付属しているCLIP STUDIOの機能として3Dモデルによるデッサン支援があるのは小耳にはさんだことがあったので3Dデッサン人形のプリセットポーズを眺めていたところ、「黒板を消すポーズ」を発見。
そこから少しだけ肘の角度を変更し、右手の指を開いてそれを使うことに決定。
これは笑いどころなんですが、今回の絵は、98%くらい「黒板を消すポーズ」です。
とりあえず3Dデッサン人形の輪郭を全部なぞってみた。
線がガタガタとかは一旦横に置いといて、
この時点の僕、脚の脛から先や胴、頭は結局ブーツや服、髪で隠れるのでなぞる必要がないことに気付いていません。
しょうがねえじゃん、絵描くの初めてなんだから。
かつてニコマスでノベマスを作っていたころの立ち絵の福笑いpsdが頭にあったのか、 肌、服、靴、みたいにパーツを分けて描こうとした形跡が見られます。
以降の経過がこちら。
ダンスレッスン回のアーカイブを参照しながら描いていましたが、この謎構造のレッスン着、3Dモデルがなかった時代には正確に描くの無理では…?三面図欲しい。
独自のパレットの作り方とかわからなかったですが、Altでスポイトになるのは辛うじて発見していたので、1枚レイヤ作ってそこにベタで色置いてました。
しょうがねえじゃん、絵描くの初めてなんだから。
4枚目、ハイソックスのレイヤー有効にするの忘れてますね。
頭のリボンとパーカーの一部の柄と袖脱着のファスナーも描き忘れてますね。
背景も夜空と丘と伝わる範囲でそこそこにしました。
紺色のベタのうえにもやもやとしたブラシで白を薄く乗せ、そこにパーティクル的なブラシで粒子サイズと密度を変えながら適当に何回か重ねただけ。
地面も緑のベタのうえに少し暗めの緑の草ブラシを適当に置いただけ。
背景を描くスキルなど持ち合わせていない!
しょうがねえじゃん、絵描くの初めてなんだから。
ここで頭の方向がどうも上を向いていないように見えることに気付き、髪の光沢をつむじが見えるように描きなおしてみた前後の比較がこちら。
当初はギザギザブラシを使っていたんですが、なんかうまくできなかったので2回目ではペンで描くように。
一応上を向いたようには見えるようになった。
と、髪のハイライトを描きなおしたところで上下方向だけでなく左右方向もなんか左を向いているかのように見えることに気付き。 恐らく耳が描いてあるせいなのでこのままの線画では改善は不可能という結論に達し、 一通りそれっぽい影を入れたら1枚目は完成ということにしようと決めました。
冒頭に掲載した2枚目が自分で納得できる程度にも描けなかったら1枚目を入稿するつもりでいました。
あとハイソックスとリボンの忘れに気付いてたり、全体的に明るすぎて浮いているので黒を半透明で重ねてたりしますね。
進歩がみられる。
まあ袖のラインと袖脱着のファスナーは相変わらず忘れてるし、ハイソックス側面の青いラインも忘れてますけどね。
しょうがねえじゃん、絵描くの初めてなんだから。
そして記事冒頭で述べたコストコパロディを #ヴイアラクソのぼりグランプリ
タグに投稿して実際の入稿としては使ってもつまらないようにして覚悟を決めたのもこの辺り。
会員制倉庫型量販店#ヴイアラ#ヴイアラクソのぼりグランプリ pic.twitter.com/Ka84jrdmB6
— フサギコ (@fusagiko) 2024年1月28日
2枚目
2枚目を描くにあたって、3Dデッサン人形のカメラ位置の操作方法を発見したのでもうちょっと接近して下から煽る構図に変更。
3Dデッサン人形で見る構図before after。
レイヤーを下書きとしてマークする機能を見つけて、「そういえば絵を描いてる人はみんな先に下書きしてるなぁ」と思いながら下書きをやってみる。
髪の描き方はまだわからんので適当。
そしてこの辺りで3Dお披露目配信のDIAMOND JOKERのMVを見ているときの後ろ姿が資料としてちょうどいいことに気付く。
やってみて初めて、身体や服靴の輪郭を一旦重なりを気にせず下書きして、ペン入れの段階でどれが実際に見える輪郭なのか確定させるんだなぁ、と下書きとペン入れをする理由にやっと気付く。
というわけでペン入れなるものをしてみたり。
髪は描き方わからんし複雑なことしないしどうせ上に被さるだけなので後回し。
そして髪以外にだいたい色を置いてみたやつ。
まだハイソックスの側面のラインを忘れていたり、袖が脱着ファスナーなのをポケットと勘違いしたりしていますね。
リストバンドとかハイソックスの側面のライン、服の布ゴムのラインに気付いた段階。
レイヤのクリッピングという概念はPhotoshopを使った経験がある関係で知っていたので、はみ出してしまう心配だけは必要ありませんでした。
髪。
髪は本当になんもわからんかったので、もう最終的には髪だと理解できればいいや、くらいまで割り切り。
光沢の入れ方でつむじの場所を示して上を向いていることだけがちゃんとわかるようにだけ気を付けました。
影。
これもなんもわからんので見様見真似で入れました。
宇宙のエプロンみたいな白いワンピースの構造、本当によくわからん。ので、3Dお披露目配信のときの後ろ姿の陰を真似ました。これ、3Dお披露目配信以前の時期に描こうとした人は構造よくわからなさすぎて描くの苦労したんだろうな…
なお、この時点では乗算レイヤを使った影の乗せ方を知らなかったので黒を半透明で乗せてます。
そして地面と合わせて位置調整。
ほぼ初めて絵を描いたにしては満足できるものになっていると感じたので完成として、これで入稿することにしました。
入稿に失敗していなければこんな感じになっているはず。
入稿完了の確認メールとかそういった類のものが送られてこないの、本当に入稿できたのか不安になるのでどこかで確認できるようにしてほしい…
感想
実は大学生のころにも一度絵に挑戦したことがあったんですが、その時は紙にシャーペンとかいうハードモードでやって挫折してしまっていて、 社会人になって、特にWebサービスの開発者になって、自分の実力を素直に認めることの重要さを学んだのと、 ツールの助けを借りることにあまり抵抗がなくなったのとの結果として今回完成したという決断をできるに至れたのかなと思いました。
あと実際やってみるまで板タブで絵の線を引くなんて到底想像できなかったんですが、やってみると事前の予想よりもどうにかできて人間の適応力ってすごい。
身体の輪郭は3Dデッサン人形に頼ったし顔などの難しい要素は極力除いた構図にしたので、絵を描くという行為としてはまだまだその一端を体験できただけというか、Hello, worldをしたくらいの段階*4だとは思うんですが、折を見て隙を見てちょっとずつ描けるようになっていきたい。 いきたいとは思っている。
まあ今回このレベルの駆け出しな絵を完成したものとして世に出してもはや何も恥のようなものはないはずなので、ラフというか、落書きというか、とにかく描いて描き慣れるところからですかね。
しかしまあ30を超えてもなお新しいことに挑戦する機会と勢いを与えてくれるなんて、アイマスは、ヴイアラは良いものだ。