お疲れ様でした。
今回のライブはとても良かったと思います!
ライブのアンケートでの総合点は普段7点か8点を付けることが多い僕ですが、珍しく9点を即決で付けました。
10点はまあ…MoIW2023という金字塔が大きすぎるので…w
本記事はライブの内容が含まれているので一応続きを読む機能で畳んでおきます。
さて、今回のライブの特徴といえば、ソロ曲が中心かつブロック間で劇中劇が行われたことかと思います。
まず、その劇中劇が良かった。
初日のざっくりしたあらすじを書くと、
思うまま、気ままに行動するヒナナに対して親愛の情を抱くマノ。 学園を卒業していく先輩に対して後輩たちはどのように送り出すのか、 学園の後輩たちに対して先輩たちは何を遺せるのか。 先輩に対して告白しながら振られてしまったヒナナのそばにいて、 先輩たちが卒業していき、学年が一つ上がったある日。 マノは意を決して、ヒナナと一緒にいたい、と自分の意志を出し、我儘なままにもう一歩踏み込んだ。
以下、劇中劇の登場人物に対して言及する場合にはカタカナで表記することにします。
最後のマノのナレーションの中に「我儘なまま」というタイトルをそのまま入れたのが直球に良かったです。 こう、物語が展開していって、最後にタイトルに収束する物語嫌いなやつほとんどおらんやろ。
そして何よりも、この劇中劇の展開とリンクして曲調、テンション感が推移するセットリストが非常に良かったです。
劇中でも思うまま、気ままに行動するヒナナを表現する岡咲さんのあおぞらサイダーを最初に、 劇中の最後で勇気をもって一歩踏み込んだマノを受けて最後に座長である関根さんのありったけの輝きで。
1日目は割とこう、最後のナレーションでのタイトル収束を筆頭に、 今回はこういった趣向でいきますよ、というある程度型を見せるチュートリアル感もある感じだったかな、と思います。
そして2日目。
大学に入学し、部活勧誘の新歓に圧倒されたあとに偶然仲良くなったユイカとナツハ。 1回生にして既にインターンをしているというナツハに尊敬の念を抱く一方で少しだけ、そのようにはなれないと隔意も抱くユイカ。 軽音部で音楽をやりたい、と少し恥ずかしそうに打ち明けるユイカに、ライブにはぜひ呼んでほしい、と約束するナツハ。 しかしやりたい音楽の方向性が他の部員と合わず、他の部員たちに気を使うあまりバンドも組めず、諦めてしまいそうになるユイカ。 それを「私まだライブに呼んでもらっていないわ!」「知らなかった?私、意外と我儘なのよ」と、 あくまでも自分の我儘であるという体を取りながら背中を押すナツハ。 その一押しで気を使いすぎず、我儘に、自分のやりたい音楽をやろうと決心するユイカ。 時は流れ、二人が4回生になったとき、ナツハは就活に、ユイカは(おそらくアーティストデビューを目指して)スタジオに、 それぞれが我儘に、それぞれの目指した道を目指す。
2日目も1日目と同様に劇中劇の展開とリンクして曲調、テンション感が推移するセットリストだったわけですが、 その中でも特に希水さんのプラスチックアンブレラが印象に残りました。
1日目は比較的CDでの解釈に基づいた歌唱だったのに対して、 2日目は明確に、劇中劇の展開を受けて思い詰めた感情が大いに込められた歌唱になっていたのが非常に印象的でした。
そしてそのプラスチックアンブレラと劇の展開を受けて、最後のDamascus Cocktail。
この曲は有栖川夏葉が自分の理想を追い求めて、少し背伸びをしながら理想の有栖川夏葉たらんとする曲であると理解している1ので、 この2日目の、劇中劇において、自分の我儘という体を取りながらユイカの背を押すナツハの曲として、この劇中劇の締めくくりの曲に相応しかったと思います。
そんなわけで、1日目、2日目ともにライブのタイトルに掲げられている「我儘」を二つの異なる視点から描いた公演でした。
今回のライブの評価が個人的に高い理由は主に4つほどあって、
- 片日でも成立する内容だったこと
- 5thのときは2日間通しで見るのが前提の構成だったため、事情があって1日目しか見れない人などにとっては非常に辛かったし、両日見れる人でも悶々としながら帰ることになってしまった
- 今回は片日でも成立する内容でありながら、2日間両方見ると「我儘」についての二つの視点を対比できて味わい深かった
- いわゆるただのアイマスライブを期待してきている来場者に対しても成立する演出だったこと
- 5thの、特に1日目は曲間の演出がローテンションすぎて、ただのアイマスライブを期待してきている来場者には辛かった
- 今回は劇中劇を無視しても、ソロ曲を全て歌唱するセットリストになっており、片日で半分しか聴けないだろうと思っていたので単純に嬉しかった
- VOY@GERも今まで歌ったことない幸村さんを始めとして涼本さん、和久井さん、幸村さんの三人で歌われたのが嬉しかった
- ソロ曲を全て使わなければならないという大きな制約のもとにおいても、セットリストの構成と劇中劇の展開をリンクさせることで二日間の曲順に変化を持たせたこと
- カーテンコールとエンドロールによって、公演が終わったことを来場者に明確に伝えたこと
- 5thのときは歌いながら1ユニットずつ退場していく演出で、公演がいつ終わったのかがわからなった
といったあたりが良かったです。
総じて、色々なところから色々なものを読み取りがちな僕のような層から、いわゆるただのアイマスライブを期待してきている層まで、 また事情があって片日しか来れなかった人、それぞれがそれぞれの事情において十分に成立する楽しみ方をできる良いライブだったと思います。
5thライブへのアンケートでのフィードバックを経て今回このような、ライブによるストーリーテリングを特色としようとしている、シャイニーカラーズのライブの一つの結実を見れたのはとても良かったです。 毎回この高度なバランスを保つのは至難の業かもしれませんが…
シャイニーカラーズ、みんなイベントストーリー読んでくれないから短編ストーリー始めちゃったじゃんwww
— フサギコ (@fusagiko) 2023年7月22日
SOSもプラスチックアンブレラも聴けて、
— フサギコ (@fusagiko) 2023年7月22日
3rd東京2日目の古傷が少し癒えた
思想が、意志が強い!!!!!
— フサギコ (@fusagiko) 2023年7月23日
劇中劇が二日間でそれぞれ異なる形の我儘を描いててセトリの順番と劇中劇の展開がリンクしててニッコニコになってしまった
— フサギコ (@fusagiko) 2023年7月23日
そして今回発表されたのがルカ擁する新ユニットCoMETIK、そしてその初出演となる10月のライブでしたね。
ストレイライト以来、いままでのアイマスの"お作法"に一つずつ、「もし、これがこうだったら?」とアンチテーゼを突き付けてきたシャイニーカラーズ。 CoMETIKではいったい何をひっくり返してくれるのでしょうか。
ますます目を離せなくなってきました。
改めて、283PRODUCTION SOLO PERFORMANCE LIVE「我儘なまま」、お疲れ様でした!
- というのは有栖川夏葉Pからの受け売り↩